理事長・学校長あいさつ
HACHIOJI TONE
理事長挨拶
中学受験を考える皆さんへ
のびのびした自分でその場にいられる雰囲気と規律ある校風を持った学校が八王子学園です。
孔子の言葉に「学びて時に之を習う」とある。学習の学(知識を身に付ける)、習(知識を活用する)の両立を目指す環境設立に努めている。学力の基は知識であり、理解と定着により活用でき知的好奇心を持たせ人を伸ばす。
確かな学力、豊かな心、健やかな身体、の知・徳・体を総合した「生きる力」の育成を図る環境設定に傾注する。主体的な学びで学力の向上を図り学ぶ喜びを体験し、心が通い合う豊かな人間関係のもとで対話的な学びでの学力向上を図る学び舎にしたい。そして次の五つの生徒像を目指す中学生であって欲しい。
■コミュニケーション能力を持つ生徒
■深い思考力のある生徒
■自主的に学習を進める生徒
■異なった意見に耳を傾け協調性の持てる生徒
■自己に常に質の向上を求める生徒
高校受験を考える皆さんへ
のびのびと自分のペースで歩める雰囲気をベースに規律を心にし、自分を高める支援を受けられる環境が本学園である。適確な指導、支援、援助を時と場と内容において対応の出来るスタッフが揃う学び舎、それが本園の姿でもある。
社会は少子高齢化に進展、情報社会の高度化、世界情勢の複雑化へと日々歩んでいる。その変化のなかそれを捉えられる感性と対応できる知識、確かな学力、豊かな心を育み、夢と希望を持ち未来へ進む生徒集団でありたい。確かな学力の基は知識であり、理解と定着により活用でき、知的好奇心を持たせ人を伸ばす。
学校は学習面のみに力点を置きたがるが、人の能力を学力のみで決めるのはいかがなものか。自分が学習面で頑張りたいと思えばそれはそれで立派である。自分の力を出すことである。生徒がスポーツ面、芸術面、特技面での能力発揮を大いにできる環境づくりを学校は応援したい。それは頑張れる学校であり、頑張る人の集まった学校である。諸学びを求める集団の学校でありたいと願っている。
豊かな人間性、広い視野と国際化への対応を求める能力、これらのことが必要と自覚できる判断力、その判断が発想力、創造力を生み出す力となろう。この力を持った高校生こそ自分を極め、自分の活躍する方向や目的を見つけ歩める。この力をつけるため全ての教科が自己を伸張させるに必要な学びであることを認識し、併せ、豊かな人間性を学級、クラブ、学校行事の場で学ぶことである。このように自分を鍛え、自分が求めることへの継続的な努力のできる生徒集団が、本園が目指す姿である。これだけではない、人はおおらかに喜びが表現でき、気持ちに余裕を持ちたい、そこからは人柄がかもし出されてくる。
自分を磨く精神力、自分が求めることへの高いレベルへの挑戦力、学習に許すことのない持続力、自分がやるべきことを自分で自覚できる自覚力、追い求めることを簡単にあきらめない精神力の強い高校生であって欲しい。社会にて役立つ人間の素地が今作られつつある。日本で、国際社会で活躍して欲しい。
学校長挨拶
本校は1928年・昭和3年に、八王子市内で写真館を営んでいた市川英作先生を中心とした地元有志の方々によって設立されました。開校時の名を、「多摩勤労中学」と称します。その名の通り、「勤労を尊び、他人(ひと)のために汗を流すことを厭わず、世の中で使える学問を身に付けた青年を、この多摩の地域に育てること」を目指す学校でした。
1888年・明治21年生まれの市川先生は、日露戦争後に始まるいわゆる大正デモクラシーの時代に青年期を送った方です。自由と自立を求める時代の空気が、先生の教育に対する情熱のもとになったと言えるでしょう。
開校当時の写真を見ると、制服は、「六つボタンのダブルのスーツ」だったようです。それを着用して午前中は教室で教科の授業を受け、午後は作業服に着替えて畑で勤労実習を行うという、独特な教育を目指したのです。当時はこれを「勤労教育」と呼んでいました。
しかし、そうした教育方針はなかなか理解が広まらず、開校からしばらくは、経営面でも非常に苦しい時期が続いたそうです。その後、紆余曲折を経て、1935年・昭和10年に専門学校や大学への進学を目指せる「八王子中学校」として再出発することとなります。当時を知る方の言葉を借りれば、「日本一貧しい、日本一小さな中学校」でした。そうしたときにあっても、創立者の市川英作先生は、折に触れてこんな言葉を口にされていたそうです。
『八王子中学校 小なりと雖も 誓って天下の根幹とならむ』
「八王子中学校(これは、現在の中学校と高等学校を合わせた5年制の旧制中学校のことです)は、今は小さな学校ではあるけれども、いつの日か世の中を支える太い柱となってみせる」という意味です。
皆さんも市川先生の決意と情熱を胸に、八王子学園八王子中学校・高等学校で、志高く自分磨きに挑んで欲しいと思います。